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「ラーゼフォン」 [MOVIE&DVD]

※ 作品の内容に触れる記述があります。予めご了承ください。

音楽をモティーフにした一風変わったロボットものがあると、アニメ好きの友人に紹介されたのは、いつだったろう。
そのときは特に食指が動かなかったのだが、ふと思い出し、観てみることにした。

“音楽” “ロボット”と聞いて、まずイメージするのは「マクロス」。
そして、「エウレカセブン」、「アクエリオン」というあたりが、アニメの知識が乏しい私には限界である。
さて、『ラーゼフォン』とやらは…


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私個人としては、感動的な幕開けであった。
と言っても、これは作品の内容に因るものではなく、ただ単にタイミングの問題である。
第1話冒頭、登場人物がヘッドフォンで聴いていた曲が、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」だったのだ!
(拙ブログ前稿参照 (^^ゞ )

制作者サイドのお遊びにいちいち突っかかるのも癪なので、遙“大尉”が、どっかの“一尉(後に三佐)”と被って見えたり、エルフィのクロスペンダントに見覚えがあるのはさておくとしても、そのヴィジュアルや搭乗シーンからして、連想しないわけにいかないのは『勇者ライディーン』。
ただ、それほど酷似しているにもかかわらず、“パクリ”という印象を与えない手際は見事である。
評判の映像美のなせる業であろうか…

描かれている世界観は、決して嫌いではない。
ラーゼフォンをはじめとするロボット及び兵器のデザインも、舞台と自然に調和していて、魅力的である。
『帰って来たウルトラマン』の光怪獣「プリズ魔」を彷彿とさせる、いくつかのドーレムの登場シーンについても、なかなかに幻想的で気に入っている。
話に聞いていたとおり、随所に音楽的な要素が散りばめられてはいるが、“モティーフ”という程のテーマ性を示せていたかどうかについては、疑問が残るところである。

微妙に時間軸のずれた異空間が、日常の生活圏に隣接しているという設定は、ともすれば抽象世界に陥りがちなストーリーに輪郭を与える上で効果的であった。
綾人と遙、玲香の関係を通して、常にタイムパラドックスを意識することになる。

ただひとつ、ケチを付けさせてもらうならば、神名麻弥のCVはいただけない。
これがキャラクターなのだ、個性なのだ、と自らに言い聞かせても、最後まで違和感は払拭できなかった。
“感情を表に出さない話し方”と“棒読み”とは、そのセリフに宿る生命力において、まったくの別物なのである。

世は言霊に満ちて…

[評価] ★★★☆☆


ラーゼフォン 第1巻 [DVD]

ラーゼフォン 第1巻 [DVD]

  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • メディア: DVD

[晴れ]

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