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ウィスキーマガジンライブ 2010 [WHISKY&BAR]

高校を卒業して、早ン十年。
気がおけない友は、各地に散っている。
皆が一堂に会する機会など長いこと失われていたが、あるきっかけから、今では年に一度、顔を合わせるようになった。

毎年この時期、東京ビッグサイトで、「ウィスキーマガジンライブ」というイベントが開かれている。
簡単に言ってしまえば、ウィスキーの見本市。
多くの業者が、特設の展示ブースで自社の商品をPRし、ほとんどの商品は試飲することができる。
つまり、入場料の6000円ぽっきりで、数十種類のモルトを飲み比べることができるのだ。
数年前、これをエサに地方の友人に糸を垂らしたところ、見事すべての竿にヒットしたのである!

当日はメイン会場でのイベントだけでなく、英日の主要蒸留所から講師を招いてのセミナー(有料)も、併せ開催されている。
私は、スコットランド北東部、スペイサイドと呼ばれる地域にある「グレンファークラス蒸留所」のものを受講することにした。


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                       (講演前のセミナー会場)

この蒸留所の一番の特徴は、すべての熟成をシェリー樽で行っていることであろう。
近年、モルトウィスキー市場では、シェリー香をことさらに強調したような企画商品が多く出回り、正直、食傷(飲傷、というべきか…)の感は否めないが、ひたすらに、ひたむきに己が道を歩んできた「グレンファークラス」の絶妙な“塩梅”のシェリー香は、これらのものとは明らかに趣を異にする。

今では数少ない、家族経営であることにも情がなびく。
古参のファンを多く持つ所以であろう。


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テイスティング用に供された「グレンファークラス」は、6種。
スタンダードの“12年”に始まり、右端のグラスは、なんと“1963年”の樽詰めである。
わが国では白黒の「鉄腕アトム」が飛び始めた頃の事であるにも拘らず、56.7%ものアルコール度数が保たれているのは驚きである。
シェリー香も上品で、実に味わい深い一品であった。

かつて竿にかかった“酔魚(さかな)くん”たちは、今では誰に導かれるでもなく、お気に入りの蒸留所のブースを目指して、アルコール濃度の高い会場を元気に泳ぎ回っていた。

あの日の垂綸は、まんざら間違いではなかったようである。


ライブの模様はこちらから
http://www.youtube.com/watch?v=64M0EmazLG8

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